国際生活機能分類ICF

ICF理念図
ICF理念図

国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health)は2001年にWHAで採択され、2002年にWHOからリリースされました。

 

1978年にAlma-Ataで採択された健康の定義は「健康とは身体的にも肉体的にも社会的にも完全である事」であり、このような完璧なる健康を全ての人に提供すべきであるという非常に崇高な理念でした。

 

しかしどのような人にとっても完璧な健康が果たして手に入れることができうるものか、あるいはそのような健康を目指すのが必ずしも正しいことなのか、という思いに駆られます。

 

例えば事故で片足を失った場合、事故後ただちに病院に搬送されなければ生命の危機に陥りますし、治療とリハビリをすすめなければなりません。

 

しかし退院して社会復帰すると、片足が無い状態がその人にとっての「通常の状態」となり、その人は「健康」と感じて暮らし始めます。社会生活における不便はあっても健康なのです。

 

このような矛盾を正しく扱うために考え出されたのがICFの健康概念です。ICFでは、健康とは身体機能と構造、活動、参加のバランスが取れた状態であり、そのバランスを支えるのは環境(環境因子)と、個人的な事柄(個人因子)であると考えます。

環境因子とは自然環境はもちろんのこと、人間関係や政策なども含みます。

個人因子とは遺伝的な素因や個人の考え方などです。

 

ICFでは現在個人因子は定められていませんが、それ以外については約3000の項目に分類され、それぞれを原則5段階評価で表現できるようになっています。

 

ICFの理念は大変すばらしいものであると広く受け入れられていますが、実際にICFを使用し、活用している例は未だわずかです。ICFの利用が進まない主な原因は、どのように使えば良いのかわかりにくい、項目が多いので取り組みにくい、といったことが指摘されています。

 

私たちはICFの活用が進むことを目指して活動しています。より多くの方々にICFを使っていただくために実践講座としてICF講習会を平成24年度から開催しています。みなさまのご参加をお待ちしております。